6月29日終値$522.70
GOOGLEのすごいところ、それはあげていけばきりがないが、企業としてデータで説明できるものとして、そのビジネスモデルの徹底ぶりであろう。経営戦略のところで触れたようにGOOGLEのビジネスモデルは
(検索を核とした)ネットサービスの無料提供
これにより多くの利用者を惹きつけ、
検索内容、またはサイトコンテンツに連動した(主に企業の)広告
によって収入を得るというものである。そして1兆円を超える売上の(06年予想10.6b)99%近くが、広告収入であり、しかもその殆どがadwords(検索連動型広告)とadsense(サイト内容連動型広告)と呼ばれるネット上でのテキスト広告によるものである。
ここで日本の広告大手、電通と少し比べてみる。電通は売上が2兆円強(07年3月期)とGOOGLEよりも売上規模ではやや勝っている。電通は総合広告会社なのでテレビ、新聞広告からネット広告、または各種企画事業まであらゆるタイプの広告を扱っているだろう。(ちなみにテレビ関係が47%と半分近く約7500億円を稼いでいる)広告業以外にも1000億円以上(5%強)の売上を計上している。
その電通の経常利益は約700億円(3.3%)、GOOGLEのGROSS PROFIT(06年INCOME FROM OPERATION)が3.55b(約4400億円、利益率33%)である。
この驚異的な利益率の違いは、もちろん時代の潮流に乗ったGOOGLEが世界中で話題になっているパブリシティ効果だけでなく、やはりビジネスモデルの徹底による超がつくほどの効率経営であると言える。
GOOGLEから学べることはやはり、(いつも実感させられるが)自らのドメインをしっかり見つめていくこと、そして多くの人に利便性を提供すれば、言い換えれば
社会に利益を提供すれば(例えそこから利益は得られなくとも)、必ずそれは廻り廻って企業に利益をもたらす
ということであろう。
GOOGLEに関してはこのところ(強すぎるが故に)ネガティブなニュースが多い、挙げていけばきりがないが、下のようなニュースは毎週のように出てくる。
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2007/06/30/ngoogle130.xml
あるイギリスの企業経営者が自らの会社に不利益を及ぼすコメントを掲載しているサイトリンク(検索上位にくるのだろうか)を削除するように求めているらしい。
いずれにしても
「A successful legal challenge could be catastrophic for all search engines in the future 」
とあるように、GOOGLEが今後(一時のmicrosoftのように)あらゆる形で法廷闘争に巻き込まれることは必至であるが、法廷での勝敗よりも世論の支持を受け続けることが重要になってくるだろう。
こうした話は、(GOOGLEが反論するように)突き詰めれば対応しようがない。しかし、今ネット上でGIANT(巨人)と呼ばれるGOOGLEにとって今後今まで以上に社会性が求められてくることは必然である。
GOOGLEの未来、GOOGLEに期待することをあげたら(GOOGLEの規模、高度な技術、社会的な支持を考慮すると)数限りないが、皆がもっとそのようなことを議論しても良い時期に来ているのでは(GOOGLEの存在をネット社会のために活用すること) 。
個人的にはGOOGLEのサイト検索技術を活かして、
有害サイトの検索、公開システムを構築できないものか
と期待している。もちろんGOOGLEが突っ込んでサイトの削除までする必要はない、しかしネット上での悪人を効率的に探し出すことができれば、あとは数十億の世界中のネット利用者がそれらをどのように処分するかを、民主的に決定していくことができる。問題は悪人がどこに存在するかわからない、だからこそ(見つからないから)悪人がどんどん増えていく、というところにあるのだから。
素晴らしい企業GOOGLEが、今後も世界中のネット利用者に幸せを提供し続けていくことを確信している。
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