GOOGLEの経営戦略を分析していく。
まずGOOGLEの事業ドメインは
サーチエンジンを中心としたネットサービス
ということになる。とにかくGOOGLEという企業は、そのスーパー機能のサーチエンジンを抜きにして語ることはできない。
もちろん強みは
サーチエンジン
である。 サーチエンジンそのものはもちろん、ネット上でのサーチエンジン提供のサービスもGOOGLEが初めて行ったわけではない。しかもYAHOOは、そのサービスにおいて市場を先駆け、GOOGLEの誕生した98年には既にネットサービスにおいて(ポータルサイトとして)確固たる地位を築き、多くのユーザーを取り込んでいた。
では何故後発のGOOGLEがその市場で勝ち上がることができたのか?
それは技術力(TECHNOLOGY)、または発想力(CREATIVITY)と言ってもよいかもしれない。
GOOGLEはそのサーチにおいてPageRankという技術を使っていると言われる。
これはLarry Pageの開発した技術で、基本的に
- 独自開発のサーバーインフラストラクチャを利用する。(従来型の大型サーバーによるサーチエンジンとは根本的に異なる技術)
- スピードにおいて圧倒的優位性を持つ
- 他のサイトからのリンクを「投票」としてサイトをランク付けする
などの特徴がある。 一般にこのサーチはロボット式と呼ばれYAHOOなどが提供していたカテゴリー式(ウェブ上の情報をカテゴリーに分け段階的に情報を探していく)とは、全く違った技術と言われる。
注:現在ではYAHOOなど多くの検索サイトがGOOGLE式のロボット検索に技術移行しているようです。
そして経営戦略、要するにどのように儲けているのか、
GOOGLEは昨年期(06年)で一兆円以上の巨額の売上をあげている。我々がGOOGLEユーザーとして日々様々なGOOGLEのネット上のサービスを利用しているが、GOOGLEに利用料を払うことはない。
GOOGLEは今ではサーチエンジンだけでなく、ワープロや表計算、GOOGLE EARTH(3次元画像のの土地検索ソフト)、GMAIL(容量2872MBものメールサービス)など、高度なネットサービスを基本的に無料でユーザーに提供している。
そして収入源は主に企業からの広告料であり、そのビジネスモデル自体は従来から存在していたものだがGOOGLEのネット広告は検索連動型であり、従来のサイトバナー広告とは違ったものであった。
主に2つの代表的な広告システムがある。
ADWORDS:GOOGLE検索において利用者の入力した、キーワードに関係した広告を掲載する(検索結果とは表示を明確に分けている)
ADSENSE:ウェブサイトの内容に関係した広告を掲載する(このサイトでも登録している)
これらにより、我々利用者はキーワードに連動した、まさにそのとき欲しい情報に素早く、そして無料でたどり着くことができる。また企業側はピンポイントに自社の広告を潜在消費者に届けることができ、またユーザーのクリック数などにより課金されるシステムなので、効率的でまた費用対効果も計りやすいなど数多くのメリットがある。
昨今我々はGOOGLEの高性能なサーチエンジンに慣れてしまい、そのありがたみを忘れつつあるような気がする。もし明日からGOOGLEがサーチエンジンの無料提供をやめる、と発表したのなら、我々はPCを前にして途方にくれるに違いない。そして、その数ヵ月後にまたGOOGLEが、そのサーチエンジンを有料サービスとして再開すると言ったのなら、我々は一体いくら払う用意があるだろうか?もちろんGOOGLEがそんなことをするとは思わないが、「無料でないのなら必要ない」と興味を示さないネット利用者は少ないのではないか。
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