2007年5月16日水曜日

スターバックスコーヒー-人事戦略

5月16日終値¥52,100

スターバックスはその人事戦略において、強い特徴があり、またその人事戦略こそが企業としての大きな強みとして現在までの継続的な成長に寄与してきたと見て良いでしょう。

なぜスターバックスのような飲食業において人事戦略が重要なのか。

それはやはり、優秀な人材確保の困難性でしょう。どうしても「喫茶店の店員」、「バイト」、または「フリーター」のような見られ方、レッテルを世間から貼られてしまいがちです。そのため、まず優秀なスタッフ(アルバイト、パートを含む)の獲得が難しく、またせっかく入社したスタッフも定着率が低くなりがちな業種特性があります。

スターバックスではアルバイト、パートを含むすべての従業員をパートナーと呼び、人材の評価、働きやすい職場環境、福利厚生の充実 等において特に気を配っています。また顧客に対しては、バリスタと呼び、コーヒーのエキスパートとして接しています。

まず具体的には、アルバイト(多店舗展開の飲食業において、店舗スタッフの多くを非正規雇用で確保することは避けられない)の時給1、250~1、688円業界平均(1、047円)を上回っています。

またアルバイト、パートも含むすべてのパートナーにストックオプションを与え、すべてのスタッフが企業全体の成長に、志を共にする仕組みは世界的にも有名です。



従業員を尊重し、正しく対応する」

というモットーは人事コンサルティングなどでも、しばしば模範にされています。

その取り組みは、

  • (人事上の問題が生じたときは)2週間以内に、しかるべき管理職が問題を提示したパートナーと話し合う
  • パートナーから出されたアイデアは、たとえそのパートナーがアルバイトであっても積極的に耳を傾け、優れた内容であれば新メニューの開発などにためらいなく反映させていく
  • 2年に一度の世界中のパートナーへの意見調査と積極的なフィードバックをする

などのように数多くのソフト対応にも現れています。

すべてこれらの人事戦略は

世界中で働くすべてのスタッフ(パートナー)にスターバックスで働く、という誇りを与え、スタッフ一体となって良い企業を作るため

であると考えます。

またスターバックスの人事戦略については、実質的な創業者であるハワード・シュルツ氏の有名な著書に詳しく書かれています。

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