少し間が空いてしまったが、その間に待ちかねていたソフトバンクの20年3月期の決算発表があった(5月8日)。
http://www.softbank.co.jp/irlibrary/results/pdf/softbank_results_2008q4_001.pdf
流し読みだが、予想通り内容は非常に明るいものになっている。かねてから、ソフトバンクはこの20年3月期の業績が、将来を占う上で非常に大きなポイントとなってくると思っていた。
また近いうちに詳しく分析しようと思っている。
(誰もが名前を知っている)日本の大企業の中では現在株価が最も割安な企業ではないだろうか
2008年5月11日日曜日
2008年3月17日月曜日
ソフトバンク-財務分析
ソフトバンクの財務諸表を簡単に分析してみる。
まず Strength (強み)から見ると、
①利益率の高さ
これがまず一番ではないだろうか。ソフトバンクの19年9月の中間決算における営業利益率は12.3%、絶対値も高いが、前期または全中間期の10%台から大幅にアップしている。経常利益率も全中間期5.6%、前期6.0%、中間期8.0%と飛躍的に上昇している。
企業にとって利益率は最も重要視すべき要素である。その点では携帯事業に参入し、起動に乗ってきたことで経営の質を急速に高めていることがしっかりと数字に表れている。
②売上水準の高さ
前期のソフトバンクの売上は2兆5千億に登り、売上の絶対値が高いことは大きな強みである。これも携帯事業参入によるところは大きい。
③現金保有額の多さ
ソフトバンクは19年9月のバランスシートで約4,700億円の巨額の現金を保有している。
次回財務面の Weakness (弱み)の分析をして、事業全体のSWOT分析をした上でまとめに入ろうと思う。今月中にまとめられたら良いが。
まず Strength (強み)から見ると、
①利益率の高さ
これがまず一番ではないだろうか。ソフトバンクの19年9月の中間決算における営業利益率は12.3%、絶対値も高いが、前期または全中間期の10%台から大幅にアップしている。経常利益率も全中間期5.6%、前期6.0%、中間期8.0%と飛躍的に上昇している。
企業にとって利益率は最も重要視すべき要素である。その点では携帯事業に参入し、起動に乗ってきたことで経営の質を急速に高めていることがしっかりと数字に表れている。
②売上水準の高さ
前期のソフトバンクの売上は2兆5千億に登り、売上の絶対値が高いことは大きな強みである。これも携帯事業参入によるところは大きい。
③現金保有額の多さ
ソフトバンクは19年9月のバランスシートで約4,700億円の巨額の現金を保有している。
次回財務面の Weakness (弱み)の分析をして、事業全体のSWOT分析をした上でまとめに入ろうと思う。今月中にまとめられたら良いが。
2008年2月3日日曜日
ソフトバンク-株売却益

スクープである。米マイクロソフトによる米ヤフーの買収(合併)の話がここにきて現実味を増しているようである。
買収金額が44.6BILLONということである。
ソフトバンクは米ヤフーの株を約3.9%保有している。
44.6Bの3.9%は約17.4B、現在の円高相場でも1,800億円超のキャッシュ(?)が入ることになる。売却益で700億から800億円ということになる。
昨年のソフトバンクの経常利益が1,534億円であったことを考えると、もしこの話が決まって売却益が入るとすればソフトバンクにとって巨額の利益が舞い込んで来ることになる。
しかし、日本ヤフーはもちろん、米ヤフーとの関係を強く持っていたこともソフトバンクにとって大きな強みだったことを考えると、売却益だけで判断できない部分もあるかもしれない。
さらに孫社長が、この話をすんなり受け入れるのか、ということも注目すべき点である。
2008年1月27日日曜日
ソフトバンク-孫正義

良くも悪くも未だ
ソフトバンク=孫正義
という構図は誰もが認めざるを得ないだろう。
社長あいさつのページで
福岡の小さな雑居ビルで、たった2人の社員を相手にミカン箱にのって朝礼をしたのを覚えています。
志無きビジネス、目先の収益だけを追う事業は、必ずや時代に淘汰されます。
この辺の言葉が彼のカリスマ性を生み出しているのだろう。
とにかくこの人は何をするのかわからない、何かをやってくれそう、そう思わせる人物であることには間違いない。世の中にはそういう人物は多いのかもしれないが、この国、日本で確固とした知名度と地位、実績、そして紛れもない能力を備えた人物といえば彼しかいないのかもしれない。
2008年1月21日月曜日
ソフトバンク
投稿が途切れていたが、今回は日本の元祖ベンチャー企業ソフトバンクについて分析していく。
http://www.softbank.co.jp/index.html
非常に多様な事業を行っており、一概に企業の全体像をつかみにくい部分はある。
四季報によると簡単な事業比率は
移動体通信56(11)
ブロードバンド10(10)
固定通信13(-1)
インターネット・カルチャー8(50)
イーコマース10(2)
他3(-5)
となっている。移動体通信とは06年より参入している携帯電話事業であり、ブロードバンドはヤフーBBのADSL事業である。インターネット・カルチャーが子会社のヤフー事業になるのだろうか、これについてはまた詳しく分析する。
数年前までヤフー依存だった事業・ブランド構成を、携帯電話参入によってソフトバンクブランドを強くアピールしたと同時にキャッシュフローを産み出せる体制を築いた、というのが、大まかな流れである。
売上高と利益の推移だが(直近5年、単位億円)
2003年3月期(平成14年4月~平成15年3月)
売上 4,068
経常利益 △1,098
2004年3月期(平成15年4月~平成16年3月)
売上5,173
経常利益 △719
2005年3月期(平成16年4月~平成17年3月)
売上 8,370
経常利益 △452
2006年3月期(平成17年4月~平成18年3月)
売上 11,086
経常利益 274
2007年3月期(平成18年4月~平成19年3月)
売上 25,442
経常利益 1,534
売上は右肩あがりで07年3月期で2.5兆円、また06年に経常赤字を抜け出し本格的な成長軌道に入ったと言える。06年の携帯電話事業参入による収益性の改善効果が大きい。
2007年11月11日日曜日
JDC信託-コンテンツ信託
11月9日終値¥34,000
このJDC信託という会社は一体事業として何をしているのか?
これは正直非常に複雑で難しい。しかしこのコンテンツビジネスというのは昨今非常に注目されており、その中でJDC信託の存在は大きな位置を占めている。
サイト内で事業内容の説明のページを設けている。
事業内容としてまさに8ページを割いて説明しているが、核となる、または核にしたい事業は下のコンテンツ信託であろう。
http://www.jdc.jp/work/fund/index.html
信託とは、「自分(委託者)の信頼できる人(受託者)に財産権を引き渡し、一定の目的(信託目的)に従い、ある人(受益者)のために、受託者がその財産(信託財産)を管理・処分する」制度です(社団法人信託協会の定義より)。
要するに、動画などのコンテンツを預かり、マーケティングなどを施すことによって収益をあげる。それらの収益を得る権利を著作者が投資家に売ることによって、著作者は資金調達をする(著作者はその資金で質の高いコンテンツを制作することができる)。また、投資家はそのコンテンツから得られた収益から配当を受け取るというシステムである。

形のないものを対象にした錬金術のようなビジネスモデルとも言える。しかし言い方を換えれば形のないものの価値を創造し、より大きな価値を産み出すことにより社会に新しい価値を産み出しているとも言える。
このJDC信託という会社は一体事業として何をしているのか?
これは正直非常に複雑で難しい。しかしこのコンテンツビジネスというのは昨今非常に注目されており、その中でJDC信託の存在は大きな位置を占めている。
サイト内で事業内容の説明のページを設けている。
事業内容としてまさに8ページを割いて説明しているが、核となる、または核にしたい事業は下のコンテンツ信託であろう。
http://www.jdc.jp/work/fund/index.html
信託とは、「自分(委託者)の信頼できる人(受託者)に財産権を引き渡し、一定の目的(信託目的)に従い、ある人(受益者)のために、受託者がその財産(信託財産)を管理・処分する」制度です(社団法人信託協会の定義より)。
要するに、動画などのコンテンツを預かり、マーケティングなどを施すことによって収益をあげる。それらの収益を得る権利を著作者が投資家に売ることによって、著作者は資金調達をする(著作者はその資金で質の高いコンテンツを制作することができる)。また、投資家はそのコンテンツから得られた収益から配当を受け取るというシステムである。

形のないものを対象にした錬金術のようなビジネスモデルとも言える。しかし言い方を換えれば形のないものの価値を創造し、より大きな価値を産み出すことにより社会に新しい価値を産み出しているとも言える。
2007年11月8日木曜日
JDC信託

11月8日終値 ¥36,300
今月はJDC信託を分析する。コンテンツ信託という、新しい先進的な事業を行っている企業である。そのコンテンツ信託という事業内容がわかりにくく、市場では未だ企業価値が未知数に認識されている部分がある。
しかしこのコンテンツという無形知的資産に価値を与えるという考え方には非常に興味がある。市場経済が成熟しつつある昨今、こうした無形の物に価値を与えることが更なる成長、または豊かな健全な社会を築いていくことを可能にするのではないか。
簡単な財務データは
06年3月期
売上 892百万円
経常損失 691百万円
純損失 1660百万円
と未だ利益を出していない企業である。しかも売上金額を超える損失を出している(詳しくは財務分析していくが)。しかしこの売上10億も満たない赤字企業に、今年も一時期100億円を超える市場価格(時価総額)がつけられている(11月8日現在の時価総額は約75億円)。
この得体の知れない新興企業を少し深く分析してみよう。
登録:
投稿 (Atom)