9月28日終値¥2,060
タビオのまとめであるが、タビオのどこが「良い企業」であるのか、
やはりドメインを絞っていること、そしてそのドメイン(靴下)に対するこだわりは強い。
これら(ドメインの絞込み、こだわり)は企業経営において今更言うまでもない基本と言えるであろう。その中でも「靴下専門企業」という独自性や、高度なSCM(サプライチェーンマネジメント)も見逃せないポイントである。
しかし、このタビオという会社が持つ特徴はやはり、
国産、そして日本へのこだわり
であろう。このこだわりの何がすごいか、というと、やはり近年のグローバル化、ユニクロの成功、そして中国産製品の品質向上などの流れの中で、生産を海外、特に中国に委託した方が格段にコストを抑えることが出来て高い収益性を容易に上げることが出来るのは明確である。タビオほどの企業規模を持てばそのメリットもより大きいであろう。
しかしタビオは国産にこだわった。そして今も、これからもこだわっていくであろう
私はタビオの社長、越智直正氏の講演を聴きに行ったことがある。彼の日本の靴下に対するこだわりはもちろん、「日本」そのものに対するこだわりはすごいものがあった。冗談めかしく、外国人や海外製品を批判しつつ、
「日本の製品(靴下)はすごいんだ。日本人はすごいんだ。(日本人は)もっと誇りを持て!」
という、メッセージを盛んに発していた。そいうことをただ言うだけでなく実際に企業経営で実践して証明している(国産にこだわって靴下業界一人勝ち)。
さて、今後のタビオに期待することは、
新入社員座談会のページにこんなコメントを見つけた。
小学生のころ、公文の先生がクリスマスにいつも靴下をプレゼントしてくれていた思い出がありますね。
クリスマスの靴下、プレゼントのため、飾りのためだけの靴下をクリスマスの時期だけ生産・販売したらどうだろう。
「靴下は(常に身体全体の体重がかかって)過酷な生涯を送る」
と社長は言っているが、クリスマスの時だけ、その過酷な労働から解放してあげて、光のあたる輝かしい時を靴下に与えてあげたらどうだろう。夢のある、タビオにしか出来ない面白い新規事業であると思うが。
今後もあのパワフルな社長と、素晴らしいタビオの社員達が靴下に愛情を注ぎ続け、素晴らしい靴下を市場に提供し、「靴下」の地味なイメージを変えていくことを強く期待している。
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