2007年11月11日日曜日

JDC信託-コンテンツ信託

11月9日終値¥34,000

このJDC信託という会社は一体事業として何をしているのか?

これは正直非常に複雑で難しい。しかしこのコンテンツビジネスというのは昨今非常に注目されており、その中でJDC信託の存在は大きな位置を占めている。

サイト内事業内容の説明のページを設けている。

事業内容としてまさに8ページを割いて説明しているが、核となる、または核にしたい事業は下のコンテンツ信託であろう。
http://www.jdc.jp/work/fund/index.html

信託とは、「自分(委託者)の信頼できる人(受託者)に財産権を引き渡し、一定の目的(信託目的)に従い、ある人(受益者)のために、受託者がその財産(信託財産)を管理・処分する」制度です(社団法人信託協会の定義より)。

要するに、動画などのコンテンツを預かり、マーケティングなどを施すことによって収益をあげる。それらの収益を得る権利を著作者が投資家に売ることによって、著作者は資金調達をする(著作者はその資金で質の高いコンテンツを制作することができる)。また、投資家はそのコンテンツから得られた収益から配当を受け取るというシステムである。



形のないものを対象にした錬金術のようなビジネスモデルとも言える。しかし言い方を換えれば形のないものの価値を創造し、より大きな価値を産み出すことにより社会に新しい価値を産み出しているとも言える。

2007年11月8日木曜日

JDC信託


11月8日終値 ¥36,300


今月はJDC信託を分析する。コンテンツ信託という、新しい先進的な事業を行っている企業である。そのコンテンツ信託という事業内容がわかりにくく、市場では未だ企業価値が未知数に認識されている部分がある。


しかしこのコンテンツという無形知的資産に価値を与えるという考え方には非常に興味がある。市場経済が成熟しつつある昨今、こうした無形の物に価値を与えることが更なる成長、または豊かな健全な社会を築いていくことを可能にするのではないか。


簡単な財務データは


06年3月期


売上 892百万円

経常損失 691百万円

純損失 1660百万円


と未だ利益を出していない企業である。しかも売上金額を超える損失を出している(詳しくは財務分析していくが)。しかしこの売上10億も満たない赤字企業に、今年も一時期100億円を超える市場価格(時価総額)がつけられている(11月8日現在の時価総額は約75億円)。


この得体の知れない新興企業を少し深く分析してみよう。